カテゴリ:外構( 21 )

焚き火鉢

親愛なる柳生翁の八ヶ岳倶楽部には、雑木林の入り口に立派な石組みの炉が口を開いています。ここに限らず翁の設計した無数の庭において、炉はなくてはならないもの。野良仕事で切った枝を燃やすという最初の目的を超えて、炉は人の集まるステージになるからです。
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かつて出来上がったばかりの八ヶ岳の家の庭で焚き火をしていた翁は、村の古老に叱られたそうです。理由は地面の上で直に枝を燃やしていたから。山の地面の表層部はまだ土ではなく、生きものの死骸が堆積した段階です。それをバクテリアが分解してくれてやっと土となる。山では土の中を火が走り、消したつもりでも思いがけないところで火が踊るのだということを教わったのだそうです。それでも焚き火はしたい。そこで翁が考案したのが石組みの炉だったというわけです。

とは言えスペースや立地条件の都合もあり、誰もが翁のように立派な炉が造れるわけではないでしょう。そこで登場するのが焚き火鉢です。各アウトドアメーカーが様々な焚き火台を販売していますが、どうもこれといったものに出会えずにいました。無機質なキャンプ用品という風のものではなく、雑木林の中の山荘のテイストにマッチする色気のあるもの…。灯台下暗し。八ヶ岳倶楽部にあるじゃないか!
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鋳鉄製で浅いお椀型のこの焚き火鉢、アイアンの何とも言えない味わいがある上、別売りの五徳を乗せれば鍋料理やBBQだって可能です。空気のまわりもよく、薪もきれいに灰になってくれます。もともとは寄せ植え用の鉢だったそうですが、最高の焚き火鉢でもあったわけです。うちは大と中を1つずつ購入。1つはもちろん焚き火用ですが、もう1つはメダカを放すビオトープを造ってみようと思っています。

こんな冬晴れの雑木林の中で、早く焚き火をしたいものです!
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by cyril-aw11 | 2010-01-09 17:11 | 外構

カンボク (スイカズラ科、ガマズミ属)

北海道、中部以北の本州、また中国地方にも点々と分布する落葉小高木。
樹高は2~6メートル程度にもなる。

対生で3深裂する葉はカエデを連想するが、ガマズミ属。
5~7月頃、アジサイのような中央に両性花、その周りを装飾花で取り囲む花が咲く。
ほぼ装飾花だけが丸く咲く手鞠カンボクは園芸用に好まれる日本原産種である。
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10月頃、直径8ミリ程の球果が美しい赤色に熟すが、とても不味いらしく鳥も食べずに
残っていることから「トリクワズ」と呼ぶ地域もあるほど。
最終的に他の食べ物がなくなると、シワシワになった実を仕方なくついばむとか…。
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by cyril-aw11 | 2009-12-07 10:33 | 外構

カマツカ (バラ科、カマツカ属)

北海道(日高以南)~本州、四国、九州の丘陵帯から山地帯に分布する落葉小高木。
樹高は5~7メートル、直径は5~8センチで、時に直径20センチに達するものもある。
日陰にも耐えるが向陽肥沃の土壌を好み、標高1600メートル程度まで生育する。

材は丈夫で、鎌の柄に使われたことから鎌柄(かまつか)の名が付いたと言われる。
また同様の理由で牛の鼻輪に使われたことから、別名ウシコロシとも呼ばれる。
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葉は長枝に互生し、短枝には輪生状に数枚つき、秋には紅葉する。
ナナカマド属、リンゴ属と同様に落葉後も葉柄の基部が残り、冬芽の基部を保護する。

4~5月に複散状花序で、梅の花を小さくしたような白い花を10~20個つける。
また9~10月頃に梨状、紅色で光沢がある果実が成熟する。
果実の柄にいぼ状の突起が多数つくのが特徴で、甘く美味しい。
カマツカの種子は隔年の豊凶を繰り返すと言われる。
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by cyril-aw11 | 2009-11-18 13:23 | 外構

マルバノキ (マンサク科、マルバノキ属)

関東~中国、四国地方に分布する落葉低木。
大きくなっても樹高は2~4メートル程度だが、ひこばえができ自然に株立ちとなるため、
ボリュームは2~3メートルとそこそこになる。

大きなハート状の葉の形からこの名が付き、その葉は黄色から赤へと秋に美しく紅葉する。
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土壌条件を選ばず、雑木らしい自然樹形を楽しめる手のかからない樹木であり、
半日陰にも耐えるが日向で育てた方が紅葉はより美しい。

葉が落ち始める10~11月頃に暗赤色で星形の特徴的な小さな花を付け、
紅葉と花を一緒に楽しめる。
花の翌年の秋には実を付け、これが弾けて4個ずつの種子が飛び出す。
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by cyril-aw11 | 2009-11-17 14:28 | 外構

ムシカリ (ガマズミ属、スイカズラ科)

北海道~九州の山地に分布する落葉低木。
樹高は2~5メートルになる。

葉が虫に好んで食われることが多いと言われることからこの名が付き、また葉が
亀の甲羅に似ているので、オオカメノキの別名がある。
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枝は紫褐色で、横に広がる特性を持つ。
葉は対生し、長さ10~15センチの卵円形で、鈍鋸歯。
枝先から散房花序を出して小さな両性花を付け、ふち白い装飾花が取り巻く。
核果は球形または楕円形で、赤色から黒色に熟す。花期は4~6月。

ブナ林のような落葉樹林帯では、最初にスミレやカタクリのような小さな植物が、
次にこのムシカリやツツジのような低木が花を咲かせ、そして最後にブナの葉が
開いて春が終わるという順番になっている。

背が高いブナの葉が開く前の太陽光が林床に届くうちに、小さな植物から活動を
開始するという自然界の戦略には脱帽させられる。
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by cyril-aw11 | 2009-10-20 15:05 | 外構

シラカシ (コナラ属、ブナ科)

本州(福島・新潟県以西)~四国、九州に分布する常緑高木。
高さ20メートル、直径80センチにも達する。

本来、樫の木と言えばアラカシのことを指すが、関東地方近辺ではこのシラカシの
ことを指すほどポピュラーであり、庭園樹や生垣、風除けとしてよく使われる。
カシ類の中で最も耐寒性に優れ、耐陰性も持ち合わせているため重宝する樹種で、
我が未来の雑木林でも重要な役割を担うことになる。
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雌雄同株で、花期は5月。
雄花序は垂れ下がり、コナラ属だけあってコナラによく似ている。
雌花序は新枝の上部の葉腋(ようえき)から立ち上がり、柱頭は3つある。

秋にはドングリが実り、冬期における森の動物たちの大切な食料源となる。
ドングリには1年で成熟するものと2年で成熟するものがあり、シラカシは前者である。
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アラカシとはよく似ているが、葉の観察により判別が可能。 
アラカシが半分より先端にやや粗い鋸歯があり、葉の裏面が灰白色であるのに対し、
シラカシはもう少し基部付近からやや鋭い鋸歯があり、 葉の裏面は白緑色である。
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by cyril-aw11 | 2009-10-09 13:09 | 外構

エーグルの長靴

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今週後半には台風上陸の予想もあり、雨続きの軽井沢。だからというわけでもないのですが、今日は愛用の長靴、AIGLE BENYLSPORT(ベニルスポーツ)を紹介します。

以前住んでいた土地での庭造りは、ガーデニングなどというオシャレな言葉では計れない「ザ・パワー造園」であり(笑)、今後も雑木林造りなどという酔狂なことをライフワークに掲げているわけでして、丈夫で使い勝手のいい長靴はマスト・アイテムなのです。


今でこそ20代の若いステキ女子たちをターゲットにしたオサレ雑誌にさえ登場するエーグルのブーツですが、もともとはフランスのロワール地方でホースマンたちを対象にした天然ゴム製ワークブーツを作っていた質実剛健なメーカーです。

その耐久性と細身の美しいシルエットを兼ね備えた長靴は、厩舎人たちから高い支持を受けています。私がかつてフランスで取材活動をしていた頃、接したホースマンたちがみなエーグルの長靴を履いていて、すごくカッコよく羨ましかったのを覚えています。ずいぶん通った厩舎のヘッドラッドがお別れの時に、「お前ももうホースマンなんだから、オレと同じ長靴を買えよ」と言ってくれたのがうれしかったなあ…。

時は流れ庭造りを趣味にするようになって、最初に買った思い出のアイテムがこのエーグルの長靴です。デザインも変わり、ラインナップも豊富になりましたが、天然ゴムを一つ一つ丁寧な手作業で仕上げるクオリティの高さは少しも変わっていません。何より、付いた泥を乱暴に叩き落してそこらに転がしておくだけの不精をしても長持ちしてしまうので、買い替える必要がありません(笑)。さすがは本場・フランスのホースマンたちが認める長靴(レインブーツ)。自信を持ってお勧めできる逸品です。
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by cyril-aw11 | 2009-10-06 10:51 | 外構

ニシキギ (ムクロジ目、ニシキギ科)

日本~朝鮮半島・中国にかけて広く分布する落葉低木。
カエデ、スズランノキと並び世界三大紅葉に数えられるほど秋の紅葉が非常に美しく、
その姿が「錦」に例えられて「錦木」と言われる。

若い枝には、水平方向と垂直方向にコルク質の翼がつく。
翼は年々大きくなり、4年目には成長をやめる。
翼がないものがコマユミと呼ばれるため、ニシキギの成長したものがコマユミと言える。
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紅葉を美しくするため、西日を避けた日当たりの良い場所に植える。
5~6月に本年枝のわきから集散花序を出し、淡緑色の直径6~8mmの小さな花を
数個つける。剪定は落葉中に行う。
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by cyril-aw11 | 2009-10-02 10:55 | 外構

サラサドウダン (ツツジ科、ドウダンツツジ属)

北海道南部~本州(近畿地方以東)、四国に分布する落葉低木。

深山に生え、4~5メートルにも達する。
よく分枝し、葉を枝先に輪生状に付ける。樹皮や枝は灰色で滑らか。
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6~7月に、枝先に鐘型の花を総状に多数吊り下げる。
花の色は淡黄色で、紅色の筋が多数入る。
果実は楕円形の蒴果で、熟すと裂開して種子を出す。
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by cyril-aw11 | 2009-09-02 13:27 | 外構

エノキ (ニレ科、エノキ属)

本州・四国・九州、朝鮮・中国に分布する落葉高木。

よく成長した株は高さ20メートル、直径1メートルにも達する。成長は早い。
谷沿いなどの水分条件の良好な場所に生育するが痩せ地にも良く耐え、
また陽樹でありながら日陰にもよく耐える。

幹の上方に大きな樹冠をつくる。
樹皮は裂けることなく、黒味を帯びた灰色で、点々と皮目がある。
花には雄花と両性花があり、ともに新しい枝につき、開葉とほぼ同時に咲く。
果実は球形、橙褐色で、直径6ミリほど。小鳥が好んで食べる。
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また、国蝶オオムラサキはこのエノキにしか産卵しない。
その若葉を餌とし、成長するにしたがってクヌギやコナラの樹液を吸うようになる。
なぜオオムラサキがエノキにしか産卵しないのかはわかっていない。

八ヶ岳倶楽部を主宰する俳優の柳生博氏は、「その理由は誰にもわからない。学者だって
知らない。多分、永久に誰にもわからないだろう。簡単にわかってたまるか。だからこそ人は
自然を畏れ、自分を畏れるのだ」という趣旨のことを「森と暮らす、森で学ぶ―八ケ岳倶楽部
の中で著している。言い得て妙だ。これこそが人間に一番必要なことではないだろうか。

オオムラサキを殖やすにはエノキはもちろん、クヌギやナラ類が必要になる。
是非、庭を造る際には見栄えのいいケヤキやサクラ、モミジなどばかりでなく、
こうした雑木たちを大きな生態系のお手伝いのために植えて欲しい。
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by cyril-aw11 | 2009-08-28 11:13 | 外構