雪の夜のできごと

気象庁の予想とは裏腹に今冬は寒気の勢力が強く雪も多いせいか、ここ軽井沢でも年始から悲惨な交通事故を多く見聞きします。私はこちらに越してくるまで雪に慣れた長野の人ではなく、県外ナンバーばかりが事故を起こしているイメージを持っていましたが、実際はそうでもないようですね。昨日の夕方まで降っていた雪は気温が高かったせいか湿ったボタ雪で、あっという間に根雪を隠し危うい路面状態を作り出してしまいました。

帰宅途中の追分付近で案の定、2台の接触事故に遭遇。スリップした車が対向車に突っ込んだらしく、バンパーはもちろんタイヤまで吹き飛んでいました。状況を確認するために車を止めて声をかけると、両車両のドライバーとも怪我はなく大丈夫だとのこと。ただ突っ込んだ方の若い女性のドライバーは初めての事故に気が動転し、震える手に携帯を握り締めながら母親らしき相手に事故を起こしてしまったこと、相手がいること、車がバラバラになったことを泣きじゃくりながら叫び続けています。

私は誰も怪我人がいないことを確認してから「お母さんには後で電話すればいいから、とにかくすぐに警察に電話しなさい。自分でできる?」と声をかけると、その女性も少し落ち着きを取り戻したようで「はい」と返事してから、母親にも「警察に電話する」と話していました。凍結道路には4WDもスタッドレスタイヤも機能しません。自分のコントロールできる速度内で走行し、滑り始めたらブレーキを踏まないこと。滑るのは仕方がないことで、ブレーキを踏まずに挙動をコントロールすることが大切です。

それはともかく失望したのは私が停車中に4~5台の車が現場を通過しましたが、誰一人として停車せず声すらかけなかったことです。救護義務はもちろんですが、それ以前に人間としてホンの少しの優しさが持てないものでしょうか?現場は交通量が多くて停車不可能な場所ではなく、ばら撒かれた車両の破片やタイヤの残骸を慎重に避けながら低速で走行していた彼らには状況がよく見えていたはずです。困っている人がいたら手を差し伸べるというのは、そんなに難しいことなのでしょうか?無視して家路を急がなければならない火急の用件があったのでしょうか?見たいTVがあったとか…。まさかね。

ホンの一声かけてあげるだけで、窮地にいる人は救われるものです。ハワイの高速道路で事故を見かけた際、危険な高速道路上にも拘らず本当にたくさんの人が声をかけみんなで協力していたことを思い出し、アロハスピリットとのあまりの違いに暗澹たる思いがしました。
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by cyril-aw11 | 2010-01-13 16:10 | 軽井沢
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